世界の金融市場は6月22日の週を迎え、リスクの優先順位が明確になりつつある。ホルムズ海峡やトランプ米大統領の戦争は主役でなくなり、いまや米連邦準備理事会(FRB)が市場の主導権を握っている。
米国とイランをめぐる対立報道が数カ月続いたが、市場関係者は新たな外交の進展にもほとんど動じなくなった。原油、金、株式、ビットコイン(BTC)の価格変動を左右している最大要因は、6月17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)でのケビン・ウォーシュFRB議長による強い金融引き締め姿勢である。
ブレント原油は6月19日金曜日、約80ドルで取引を終えた。米・イラン会談が突然中止されたものの、市場の反応は限定的だった。WTIは約76ドルで推移し、紛争による高値から34%下落している。
サウジアラビアのスーパータンカー3隻、計約600万バレルが先週、ホルムズ海峡を通過した。タンカー運航会社は同海峡での警戒は続くものの、市場には徐々に安心感も広がっている。平和合意の署名がなくとも、一時市場を覆った戦争リスクは後退しつつある。
金価格は金曜日、1オンスあたり約4150ドルに下落した。ドルは1年ぶりの高値を記録した。地政学よりもウォーシュ議長のFOMCでのタカ派転換が主因であり、委員18人中9人が2026年中の利上げを予想している。
ゴールドマン・サックスは年末の金価格予想を4900ドルに下方修正(従来は5400ドル)。米国株は底堅く、S&P500はFOMC当日の下落から切り返し、過去12週で11週目の上昇となった。
ビットコインは6万4000ドル前後で推移し、直近最安値は下回らないものの、明確な上昇には至っていない。BeInCryptoが報じたように、ウォーシュ議長の記者会見を受け、ビットコインも金同様に下落した。2026年中の利上げ確率は66%に高まり、年初にリスク資産を支えてきた流動性への期待がしぼんでいる。
ビットコインは2025年10月の過去最高値12万6198ドルから約50%下落している。今週は米国GDPやPCEなどの経済指標発表が予定されており、ウォーシュ議長のタカ派姿勢を補強するのか、ビットコイン価格に一時的な反発をもたらすかが焦点。

