米ネバダ州第一司法地区裁判所が、ブロックチェーン・暗号資産(仮想通貨)活用の予測市場プラットフォームを運営する「ポリマーケット(Polymarket)」に対し、州内居住者向けにスポーツや各種イベントを対象とした契約の提供を一時的に差し止める命令を1月29日付で出した。スポーツベッティングおよびゲーミング分野を専門とする弁護士ダニエル・ウォラック(Daniel Wallach)氏が、自身のXアカウントで1月31日に伝えた。
ウォラック氏によると、ネバダ州裁判所のジェイソン・ウッドベリー(Jason Woodbury)判事は、同州のゲーミング規制当局であるネバダ州ゲーミング管理委員会(Nevada Gaming Control Board:NGCB)の申し立てを認めた。その上で、ポリマーケットが提供する「イベント契約」は、州法上の賭博やスポーツ賭博に該当する可能性があると判断したという。
裁判所は、一時差止命令の有効期間を14日間とした。2月11日にはより長期間の差止を認めるかどうかを判断する仮差止命令に関する審理が予定されている。
ウッドベリー判事は判断理由の中で、ネバダ州が構築してきた包括的なゲーミング規制の枠組みと、厳格なライセンス基準に言及した。これらを回避することで生じる損害は、即時かつ回復不能であり、金銭賠償では十分に救済できないとした。
また州当局の管理下にない無免許の事業者が活動することは、公衆の保護やゲーミング産業の誠実性を確保するという当局の法定責務を妨げるとも指摘している。
ポリマーケット側はこれまで、同社のイベント契約は米商品先物取引委員会(CFTC)が監督するデリバティブ取引に該当し、州のギャンブル法は適用されないとの立場を示してきた。
しかし今回の判断では、「イベント契約はCFTCの管轄であり州規制は及ばない」とするポリマーケット側の主張は退けられ、州によるギャンブル規制の適用を妨げるものではないとの見解が示された。
米国では近年、政治やスポーツなどの結果に基づく契約を売買できる予測市場が拡大している。一方で、特にスポーツ分野を中心に、州当局が実質的に賭博に該当するとして問題視する動きが続いている。マサチューセッツ州では、同様のサービスを提供するカルシ(Kalshi)を巡り、州法の適用を認める差止(injunction)段階の判断が示されており、予測市場を巡る連邦と州の規制権限の解釈を巡る争いは、各地で進行している状況だ。
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