イランの国防輸出センター(Ministry of Defence Export Center、通称Mindex)が、弾道ミサイル、ドローン、軍艦などの先進兵器システムを外国政府に販売する際、暗号資産(仮想通貨)での決済を受け入れると表明した。フィナンシャル・タイムズ(FT)が1月2日に報じた。
FTが販促資料と決済条件を分析したところ、Mindexは暗号資産に加え、物々交換やイラン・リアルでの決済も可能な軍事契約の交渉に応じる用意があるとしている。国家が戦略的軍事ハードウェアの輸出に暗号資産決済を公に受け入れる初の事例とみられる。
イランの国営組織であるMindexは35カ国と取引関係があると主張し、ウェブサイトでエマド弾道ミサイル、シャヘドドローン、シャヒド・ソレイマニ級軍艦、短距離防空システム、小型武器、対艦巡航ミサイルなどを掲載している。これらの一部は中東でイランが支援する武装勢力が過去に使用したものと同型だという。
Mindexのよくある質問セクションでは、「イランに制裁が科されているにもかかわらず、契約が履行され、製品が目的地国に届く保証は何か」との問いに対し、「イラン・イスラム共和国の制裁回避に関する一般方針を踏まえ、契約履行に問題はない。購入した製品はできるだけ早く届く」と回答している。
米当局は以前、イランが暗号資産を利用して石油販売を促進し、数億ドルを正規の銀行システムの外で移動させていると非難している。9月には、米財務省がイラン革命防衛隊に関連する個人を制裁対象に指定し、イラン国家に代わって暗号資産で決済を処理する「シャドーバンキング」ネットワークを運営していたと指摘した。
ストックホルム国際平和研究所によると、イランは2024年の主要武器輸出国で世界18位にランクされ、ノルウェーやオーストラリアに次ぐ位置にある。


