BMNR株価は5月7日に4%下落し22.00ドルで取引。トム・リー会長がビットマインのイーサリアム取得ペースの減速を示唆したことを受け、暗号資産系企業全体の株式も軟調に推移した。
株価は上昇チャネル内に位置し、一見すると上昇傾向のように見える。ただし、複数のフロー指標やポジショニングにより、今後一段の下値試しが予想される。
ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ(BMNR)は5月7日に22.00ドルで取引され、前日比3.97%下落した。トム・リー会長はコンセンサス・マイアミで、イーサリアム(ETH)の保有比率5%目標が近づいてきたことで、今後購入ペースを減速させる可能性を示唆した。現在ビットマインは518万ETH、流通供給量の約4.29%を保有する。
こうした減速のシグナルは、もともと構造的に弱い同銘柄に追い打ちをかけた形だ。BMNRは過去6か月で46%下落。株価は2025年半ばの52週高値161ドルを86%下回る水準にある。
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日足チャートでは、2月初旬以降に上昇チャネルが形成されている。このパターンは、12月10日高値42.03ドルから59.14%下落した後に現れた。急落後に形成されたチャネルは、しばしば反転ではなく継続パターンとなるケースが多い。つまり、今回は下落基調が継続する可能性が高いと言える。
トム・リー会長はまた、ビットマインの40億ドル規模の自社株買いプログラムを資本活用の選択肢として挙げた。資本がETHではなく自社株買いにシフトすれば、BMNR株価のプレミアムを支えてきたETH財務戦略のストーリーが弱まることになる。
こうした構造環境を背景に、技術的なシグナルに注目が集まる。
上昇チャネル内で、BMNRは2本の指数平滑移動平均線(EMA)と攻防を繰り広げる。EMAは直近の価格動向を重視するトレンド指標で、期間が短いほど直近の勢いを反映する。
20日EMAは21.92ドル、50日EMAは22.17ドルに位置。BMNR株は22.00ドルで、その間に挟まれた局面となっており、次の動きが二者択一で決定される重要な水準だ。
過去の動向からは、20日EMAが最も重要だ。2026年の各局面で、20日EMA割れは大きな調整を誘発してきた。4月27日には20日EMA割れをきっかけに1日で6.48%下落。3月25日も同様のブレイクで15.62%の下落となった。
今回も20日EMA(21.92ドル)を再度割り込めば、同様の急落が起きる可能性が高い。100日EMAは24.80ドル、200日EMAは27.06ドルと現値水準よりかなり上にあり、株価反発時の上値を制約し、長期的な下落バイアスを強調する形だ。
個人投資家には上昇チャネルが強気材料に映る可能性があるが、フロー指標は異なるシグナルを示す。チャイキン・マネーフロー(CMF)は、価格水準が上昇する中で弱含みを示している。CMFは一定期間の買い・売り圧力を測定する指標。
CMFは現状0.03と、技術的にはゼロを上回っている。それでも指標自体は、3月末以降の安値同士を結んでいた上昇トレンドラインを割り込んでいる。
さらに4月29日〜5月6日の間、BMNR株価が高値を更新する一方で、CMFは低下した。この弱気のダイバージェンスは、価格維持の裏で機関投資家による買い圧力が後退している可能性を示唆する。
オプションのポジショニングも追加のシグナルとなる。プット・コールレシオ(この指標は売りと買いのオプションの比率を示すセンチメント指標)は矛盾する動きとなった。取引高ベースのプット・コールレシオは、4月29日の0.38から5月7日には0.29まで低下した。この動きは、ロングポジションが増えていることを示す。
オープンインタレストは静かな動きを示す。OIのプット・コールレシオは同じ期間で0.44から0.42に下落した。個人投資家は新たなロングポジションを追加する一方で、既存のポジションを解消中。この組み合わせは株価が下落した際にロングスクイーズを誘発しやすく、リスクを高める。
チャート構造やEMA、CMF、オプションのポジショニングがいずれも一方向を示唆する中、価格レンジが各シナリオにおける水準を明らかにする。
上昇シナリオでは、まずBMNRが22.47ドル台を回復する必要がある。この水準は50日EMA直上に位置する。明確な回復は、株価が移動平均をしっかり上回っていることを示す。次の注目は24.09ドルで、これはトレンド上限における0フィボナッチ水準となる。
24ドル台を上抜けると、現水準から9.57%の上昇余地となり、下値継続の見方が後退する。
下落シナリオはより複雑だ。EMAサポートの21.92ドルを下抜けると、21.47ドルや20.65ドルが直近の下値支持となる。最重要の下値目安は19.84ドルの0.618フィボナッチ水準。この水準を日足で終値が下回ると現水準から9.75%の下落となり、ベア構造が確定する。
19.84ドルを割れると、18.69ドルや17.22ドルまで下値リスクが拡大。全体の上昇チャネルが崩壊した場合は、1.618フィボナッチの12.96ドルが深い続落ターゲットとなる。