Polymarketの公式なパナマ本社は実際には機能していないようだ。大手予測市場が本拠地とする法律事務所に、同社の痕跡はなかったことが新たな調査で明らかになった。
パナマ市オセアニア・ビジネス・プラザ21階を訪れた記者によれば、オフィスは空席のワークステーションが並び、Polymarketやそのパナマ法人Adventure One QSS Inc.について知る従業員はいなかった。
公開記録をNPRが調査したところ、Polymarketだけではなかった。同じパナマ市の法律事務所を登記上の本拠とする暗号資産企業が、少なくとも15社存在した。
同住所に登録されている社名には、Helix、Drift Protocol、Goldfinch、Partiなどがある。Partiはポリーマーケットと直接提携する予測市場型のライブ配信サイトを運営している。
このオフィスは弁護士のマリオ・ガルシア・デ・パレデス氏が運営しているとされる。同氏が率いる法律事務所(García de Paredes Law)はFTXの法務も担当し、FTX破産申請の記録では未払い法務費用1万3889ドルの債権者として記載されている。
創業者のサム・バンクマン=フリード被告は、詐欺罪ですでに25年の刑期に服している。破産申請では、この法律事務所がFTXの未払い債権1万3889ドルを持つと記載されている。
バイデン政権は2022年、無免許で営業していたポリマーケットに罰則を科し、同社はオフショア移転を余儀なくされた。2024年にはFBI捜査官がシェーン・コープランCEOのマンハッタン自宅を家宅捜索した。
一方、トランプ政権時代の当局者によって規制圧力は弱まった。司法省は同社への調査を打ち切った。
ドナルド・トランプ・ジュニア氏も自身のファンド「1789キャピタル」を通じて諮問委員に加わった。
現在、規制を受けた米国版のポリマーケットが国内での再展開を計画している。
オフショア市場での4月の取引高は80億ドル超に達した。先月は米陸軍の上級曹長がVPN経由による利用で起訴された。同曹長はベネズエラのマドゥロ大統領失脚への賭けを行った疑いである。
弁護士らによれば、パナマの魅力は税務にとどまらない。国外で事業を行う企業には法人所得税が課されない。また、外国裁判所の判決を現地で執行するにはパナマ最高裁の承認が必要となる。
